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(書評ではない)

読んだ本をすかすか忘れていくので
メモっておく場所である
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多島斗志之「白楼夢 海峡植民地にて」創元推理文庫
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    舞台は1920年代の英国領シンガポール。様々な勢力が入り乱れる街で顔役として名を挙げてきた青年・林田は、友人の妹でもある大物華僑の娘・呂白蘭殺害の容疑者として、警察と呂一族双方から追われる身となる。自分を陥れた黒幕を探すべく、追いつつも追う林田の辿り着いた真相とは……といった物語なのかな。
    もう、これに関しては多島斗志之ならではの展開、そして結末としか言いようがないですね。普通に考えれば、この小説は最後に大きな花火をぶち上げて終わるべきなんだと思うんですよ、エンターテイメントとしては。でも、それをぎりぎりまで引き絞って収束させる手腕は圧巻。但し、これが物足りないと思う人もいるでしょう。
    多島斗志之の書く小説は実に品がいいので、エンターテイメントとしては少々弱かったりもするわけですが、これを"地味"ではなく"端正"と感じ取る人のみが多島読者になれるんだと思うんですよね。
    正直この小説は事件の解決を楽しむものではなくて、シンガポールの光の眩さだとか白い土だとか目に染みるほどの緑だとかを堪能するもののような。いや、事件なんて起きなくてもいいじゃん、とか、読了後には思った次第で。巧いなあ、実に。
    | 多島 斗志之 | 18:54 | - | - | | ログピに投稿する |